夏野菜カレー

時間は滞り無く刻々と消費されていくのに、言い訳を与えては何も生産しない休日。こんなはずじゃ無かった、と言っても慰めにすらならない。心も消費されていく。
午前中に妹から夏野菜セットが届いたので、久しぶりに料理でもしようかと夕方になって買い出しに出掛ける。料理と言ってもカレー。近所の商店街は夏祭りで人が溢れ返っており、通行も侭ならない。きっとでもこれは出店の匂いのせいだな、と焼き鳥や焼きホタテやビールやらに後ろ髪をひかれつつ、少しだけ安い駅前のスーパーへ。その前に本でも、と書店へ寄るが改装中。もう1件の方は立ち読み客が隙間無く並んでいて、本を眺めることすら出来なかった。部屋に戻り、野菜を煮込みながら、ここの所ずっとモノラルだったスピーカーを調べ、一度ラインを外して端子を新たに作って繋ぎ直す。ステレオに戻ったスピーカーの音を聞くと、以前はこんな良い音を聞いてたのか、と情けないような気持ちで喜ぶ。カレーはまぁ上出来。外食やコンビニ弁当ばかりだと、どうしても身体は食を感じてはくれない。摂取に近い。人の手で作る、その時のその場に並ぶ料理はゆっくりと身体に馴染む。

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先月末の休みから、半月程だが、あれから休みがない。忙しいのなら体力の消耗に、はぁ疲れた、と言ってれば少しは慰めになるけれど、そうでもなく、ただタイミングと時間の構築に所以があるから心はささくれ立ってくる。この無駄な時間をくれよ、と。割と上手くやってる積もりだったけれど、なぁ。
この土日は休みか、と思っていた矢先に土曜が消えたが、朝、母親から相談事の電話があり、来週あたりに長野へ帰ろうかと思っていたが、色々と今週の方が用が足せそうなので、夕方の新幹線で帰ることにする。東京は朝から、朝と思えぬ程の暑さなので、丁度良いかもしれない。

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暑さ

晴れと雨の往復を繰り返す天気予報のどこを見たらよいのか。結局、土日は夏とも言える気温を伴って晴れた。いや、もう7月だから、夏らしい、のかもしれない。
ただ都心の暑さにはただそれだけで疲弊していく。頭上から真っすぐ突き刺すような日射しの暑さではなく、行き場を失った暑さがその重さで地面近くを出口を探して這い回っている。一歩踏み出すのにもその中を押し進む力がいる。これはきっと人間には耐えられないんじゃないか、と思ってしまう。今まで経験してきた身体を突き抜ける暑さの方がまだ気持ちが良かった。皮膚だけではなく、いつ止まるんだ、と心まで炙られてる気持ちになる。
代々木公園付近で黒人が警察と揉めている光景を目にする。仕舞いには警官が警棒で黒人の脹ら脛を打つ。暫くして戻ってくると、パトカーが数台に鑑識まで来ていた。その傍らには黒人の子供が恐らくは日本人と思われる女性の裾を強く握って立っていた。何があったのかは、音を聞き取れる近さでは無かったから、まるで分からない。けれど、心は痛む。ここ1週間、1分も歩けば警官の集団に必ず出会った。
休みではない土日は、その不満を振るい落とすように不満を叫んでいたが一度も声帯を振るわすこと無く過ぎた。終わった、と思う間も無く、新たな週が始まってしまう。