歩くこと

大晦日は実家にて妹夫婦希望のテレビ番組を観て、そばを食べる。ひゅっと年が暮れて、明けて、おめでとうと皆で言ってから、くるぶし辺りまで埋まってしまう雪の中、自分の部屋まで歩いて帰る。除夜の鐘を聞きながら。
先日の季節外れの雨の日の忘年会の帰り、タクシーを止めようとする手を途中で下げて、雨上がりの道を歩いて帰った。お金を払えば確かに送り届けてくれることよりも、歩けば着くというシンプルな安心感を確かめたかった。雨上がりの大気は澄んでいて、月明かりだけで雪を冠った遠くの山の稜線がはっきりと見える。空中に残っている水分が灯りをきらきらと輝かせる。気温は高めで、もの凄く寒いってわけではなかったけれど、外気に長時間触れていると流石に寒さを感じる。が、やはりあたしの隣で速度を落とすタクシーには乗る気にはなれず、部屋まで歩いて辿り着く。50分程。色んな意味でちょっと得した気分にはなったけれど、何が変わるわけでもない。でも歩けば着くんだ、ということを再認識できたし、歩くことでしか見えないこともある。景観だけじゃなくて。
明けましておめでとうございます。今年もよろしくです。

>> continue "歩くこと"